Macの1stパーティションの削除、統合

Macでのパーティションの削除や、統合はディスクユーティリティを使用すれば簡単に行うことができるのですが、1stボリューム(最初のパーティション)は削除することができません。よって後のボリュームに1stボリュームを統合することができません。
後のボリュームは前のボリュームに削除・統合できるのですが。
今回はユーティリティなどを使用して1stボリュームを削除、後のボリュームへ統合していきます。
使用した機器情報
MacBook Pro 13-inch Mid 2012

主要スペック
- Intel Core i5 2.5GHz
- 16GB DDR3 1600 (8GBx2)
- 120GB SSD (HDDより換装)
- Intel HD Graphics 4000
- OS 10.15.7 (Catalina)
・外付ディスクは、USB接続 SSD 120GBとなります。
・起動ディスクを作成するためにUSBメモリが必要となります。
パーティションの確認
ディスクユーティリティを起動してディスクの状態を確認します。
※ターゲットのディスクは、USBにて接続された外付SSDとなります。
今回は、この約50GBの”macOS"パーティションを削除して約70GBの"Data"パーティションに結合していきます。
"Data"パーティションにはデータを残したまま結合します。


”macOS"パーティションは、「-マイナス」はクリックできない状態ですので、ディスクユーティリティでは削除して結合は無理です。

ターミナルで確認すると”macOS"パーティションは、"disk2s2"ですのでファーストボリューム(パーティション)となります。
外付ボリュームのディスク情報の確認コマンド
diskutil list external

パーティションの削除・移動
GNOME Partition Editorのダウンロード
MacOSでは、ファーストボリュームの削除が難しいので、フリーのユーティリティソフト"GNOME Partition Editor"を使用して削除、移動、拡張を行っていきます。
GNOME Partition Editorとは、ディスクパーティションを管理するためのエディタとなります。
USBメモリに最小限のLinux環境を組み合わせて「GParted live」を作成、起動ディスクとして使用します。
GNOME Partition Editor
GNOME Partition Editorのサイトから、"Download"タブをクリックします。

"Download gparted-live-1.6.0-10-amd64.iso"をダウンロードします。

起動ディスクの作成
続いて.isoから起動ディスクを作成するために「Etcher」をダウンロードします。
balenaEtcherは簡単にISOファイルからブータブルUSBを作成できるアプリです。

"ETCHER FOR MACOS"をダウンロード、インストールします。

ダウンロードした gparted-liveのisoファイルを選択、USBメモリを選択して「Flash!」をクリックして作成します。


作成できると「セットアップしたディスクは…」と出てきますが、無視をクリックします。

GParted liveから起動
1度Macをシャットダウンして、作成したUSBメモリから起動します。
電源ボタンを押し「Option」キーを押して、USBメモリを選択して起動します。
※起動できないMacもありました。MacBook Air 2015年など。

Gparted Liveから起動します。
"Gparted Live (Default settings)"を選択してEnter

"Don`t touch keymap"を選択します。
※この段階でキーボードが効かない場合は、外付けのUSBキーボードを使用してください。
古めのMacBook Proではキーボードが効きましたが、MacBook Pro 2019年モデルなどでは外付けのUSBキーボードが必要でした。
※また、Retinaモデルなどの場合は表示がかなり小さくなりますので、Gparted Live起動後にデスクトップ上のSCREENアプリから解像度の調整をすればいいかと思います。

Languageを選択します。”15”を入力

(0)を選択しますので、そのままEnter

Gparted Live起動します。

右上のディスクから、目的の外付USBディスクを選択します。
※/dev/sdb

目的のディスクの内容が表示されます。
今回は、約50GBの/dev/sdb2を削除後に約70GBの/dev/sdb3を移動していきます。

/dev/sdb2を選択して、「x」印をクリックします。

/dev/sdb2が削除されましたので、/dev/sdb3選択します。

パーティションメニューからリサイズ/移動を選択

削除した空いた場所へ、パーティションを選択してドラッグして左側へ移動します。

移動後、リサイズ/移動をクリックします。

「パーティションを移動すると、オペレーティングシステムが起動しなくなることがあります。
パーティションの移動に時間がかかる場合があります。」
OKをクリックします。

「✓」をクリックして完了します。

デバイスに対しての操作を適用します。「Apply」をクリックします。

適用中しています。容量によってはかなり時間がかかりますので、のんびりお待ちください。

パーティションの移動が完了しました。「close」をクリックします。

右上をクリックしてアプリを閉じます。

OSをシャットダウンします。
「Exit」をダブルクリックして、shutdownします。


パーティションの統合
再度Macから起動して、ディスクユーティリティで確認します。
Dataのみになっています。また、容量は約70GB (69.87GB)のままです。
※この段階で"Data"をせんたくして「First Aid」をかけておくことをお勧めします。

パーティションを確認します。
Dataが前になって空き容量が後になっています。

移動、削除された空き領域、約50G (49.8GB)を選択して「- マイナス」をクリックして"Data"へ統合します。

"Data"へ統合されました。適用をクリックします。

"Data"に結合されて、容量が増えていることが確認できました。
※容量表記がおかしい場合は、ディスクユーティリティを起動し直してください。

ターミナルで確認すると、"disk2s2"のファーストパーティションが無くなっていることが確認できます。

Macの1stパーティションの削除、統合をご紹介しました。バックアップが取れればフォーマットしてデータを移動するのがいいのですが、TimeMachineボリュームなどなかなかバックアップが難しい場合もありますので、参考にしていただければ幸いです。
macLab担当マックラボでしたー!!





